風俗の社窓から

風俗経営者にしやまのコラム・日記・雑記。お店のこと、今の業界のこと、風俗の未来のこと、色々考えてみてます。

戦う気の長さ。という話。

大昔にマンモス狩りに出かけていたように、人にとっての仕事とは“戦い”だと思います。とりあえず明日も生きていくための“戦い”。

これは、今もちろん働き方改革や、やりがいとは何かといった議論もある中で、時代から外れている話だとは分かりますが、本質的に仕事とは生きていくための営みなことは間違いないという感覚で書きたいと思います。

この仕事の中でより大きな「報酬」(例えばこの業界で言えば高収入)を得ようと思ったら、“戦う気の長さ”が大事なのではないかと感じます。

例えば僕の過去を思い返してもそうなので、意外と多いと思うのですが、成功を夢見て起業した人なども、深層心理では「オレが起業したら即うまくいって、たくさん取材きて、1年ぐらいで大金持ちになって、、、」みたいなことを真剣に考えています。深層心理では。

でも過去見てきた感覚でいうと、だいたい一定の成功を納めるために5年ぐらいかかっています。おそらく今取材受けやすい企業やよく出ている社長の方々は5年前ぐらいに今取材を受けている取り組みを始めたか、起業したかという方が結構多いはずです。

それよりも先に結果が出ている場合は、もともと注目度が高かったか、奇跡が起こったパターンでしょう。
そして「じゃあオレは奇跡を起こせるんだ!」と思ったら大間違い。奇跡は奇跡的に起こりません。

だからビジネス的には5年ぐらい(さらに大きな結果を望むなら10年)、結果が出るまで続けることが勝ちパターンであると感じます。その前に“結果が出た雰囲気”を出していてもそれは大した結果ではありません。“方向性を正しく保ちながら5年”この今から計算するには少しだけ気の長い戦いを続けるにはやはり“戦う気の長さ”が大事です。

僕はこの業界に入って5年。かりんとを始めてから今月でも4年です。

かりんとを始める前に同じように“勝負に出る”オーナーから「金持ちになるには3年かかる」と言われました。
これは今でも心に強く残る話で、3年でオーナーにはとりあえずそこそこの収入をプレゼントできたかもしれません。(まだまだですが)
で、僕も収入としてはありがたいことに、そこそこ上向いてきました最近。

でもまだまだ、“お金持ち”というお金持ちにはなれていません。
状況だけは少し良くなってきたので、きっとこの4年目、5年目の働きでまた変わってくるのでしょう。
そして、かりんとグループもまだ5年目も迎えていないのですから、これからなのでしょう。

そう考えるとまだまだやることが沢山ありすぎて、途方も無い気持ちにもなるし、ワクワクしたりもします。

風俗業界、ナイトワーク業界に初めて入ってくる方でよくありがちなパターンとして、

最初の1ヶ月目、仕事を簡単だと思って入ってくると、あまりの自分の思い通りのいかなさ。下っ端加減に絶望します。

3ヶ月〜6ヶ月目、思っていた収入(妄想の中では月50万円とか100万円とか)と自分の収入の違いに絶望します。

1年目、2年目、「もう◯年経った」と思いながら思ったよりも前に進んでいないことに絶望します。

3年目ぐらい、同じように「3年経ったのに」と思いながら“理想の自分”になれていないことに絶望します。

(僕も近しい感覚を抱きながら風俗業界で働いてきましたが)
それでも、厳しくいうとその感覚は「甘い」。
甘すぎます。

そこまで仕事で高い報酬を得るということは甘いことではありません。
4年目を超えてついに5年目に突入する僕のかりんと人生の経験では、その気持ちを超えて“ここから”です。本質的に楽しいのもきっとここからです。

まだ先を見たことがない僕にとっても“ここから”です。

僕は凡人だから、大昔だったらマンモスに飛び乗ることもできなかっただろうし、頭のいい罠を仕掛けることも、立体機動装置を発明することも、できなかったでしょう。

とにかく正攻法。努力で乗り越えるなら、“勝てるまで戦う”という“戦う気の長さ”が本当に大切になってくるでしょう。

(もちろん“大きな仕事”“大きな報酬”が全てではないということは分かっていますが)
そこに賭けられないなら、“成功したい”とか“お金持ちになりたい”とか、言わない方がいいと思います。
夢(妄想)を追いかけるだけで、イタイ大人が出来上がります。

それぐらい、考えてみた方がいいかもしれません。

ではでは。
 

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