風俗の社窓から

風俗経営者にしやまのコラム・日記・雑記。お店のこと、今の業界のこと、風俗の未来のこと、色々考えてみてます。

“職業”や“肩書き”の話ではなくて。という話。

初めてお会いする方が多い会などで「風俗経営者です」と自己紹介すると、「本当にいるんだそういう人」という反応で好奇の反応を受けることが多いです。
まぁ、そうですよね(笑)

昔大好きなMr.Childrenのライブに初めて行った時に、ステージ上に出てきた桜井さんを見て僕も「本当にいるんだ・・・」と思っていました。

今度、順調にお話が進めばちょっとしたネットテレビ番組に出演させていただくことになるのですが、昨日初めての打ち合わせをした時に、“風俗業界の社長”をメインとした番組内容が、未だにネオンギラギラ、宝石ジャラジャラ系のイメージで進められようとしていたことに、現場からの意見として“待った”と発言してしまいました。

いや、いるけど。僕の周りの方に実際そんな方少ないですしね。
“その層”のイメージに限定してしまうことで番組企画の尻すぼみを感じてしまいまして。ちょっと内容(テイスト?)変わる感じになるらしいです。期待。

人を評価する時、“職業”や“肩書き”でイメージが縛られがちになることはよくあることで、僕も誤解を受けやすい業界にいるぶん気持ちが分かるので、自分自身もちゃんと偏見なく目の前の方に向き合わねばとよく思います。

“職業イメージ”とか“肩書き”をもとに話されるのは不自由だし、結局自分の話では無いような気がして好きではありません。
「お兄ちゃんなんだからちゃんとしなさい」と怒られる時と同じ気分かと思います。まぁ、一人っ子なのでその怒られ方はしたことは無いですが。

でもこの“イメージ”実は大きいんですよね。

風俗業界はやはりスタッフの新人さん定着率が悪いのですが、その理由の一つとして「働いている自分がかっこいいと思えないから」というものはありそうです。
特に他業界で働いていた若いスタッフになると、最初は息巻いて入社してもすぐに転職したくなります。まぁ贔屓目に見ても「風俗スタッフです」って一般的にカッコよさそうな響きでは決してありませんしね。
先日の記事にも少し書きましたが、ちょっとしたことで“絶望”した瞬間に他の業界で働いていた自分の方が、周りにも自信持って言えるし、なんか凄いことしている気分になれるし、“カッコつけるための転職”は結構ある話なんです。

先日の記事はこちら 

nishiara.hatenablog.com

気持ちを考えると、難しい話ですよね。

でも個人的には何を仕事にしているかなんて関係なく、犯罪でなければ何でもやりがいを持って働けると思いますし、逆にカッコつけられそうな仕事をすることよりも、自分の仕事に意味を見出して結果を出している人が“カッコ良い仕事人”なのだと思います。

“カッコよさそうな仕事”をしながら結果が出なくて稼げていない人ほどダサいもの無いですからね。


さて、何が言いたかったのかよく分からなくなってきましたが、要は“職業”と“肩書き”じゃなくて“仕事”と“結果”を見て欲しいんだよな〜という話。
あ、あと肩書きではなく人として足りない部分があれば、それは反省して改善していかなければと思っています。

ではでは。
 

お仕事のお誘い、ご飯・お茶のお誘い、取材等のご連絡は下記へお願いします。

mailアットnishiyama.work

↓↓興味ある方はこちらもよければ。↓↓ 

「風俗の社窓から」の内側 | 赤坂のにしやま | note

戦う気の長さ。という話。

大昔にマンモス狩りに出かけていたように、人にとっての仕事とは“戦い”だと思います。とりあえず明日も生きていくための“戦い”。

これは、今もちろん働き方改革や、やりがいとは何かといった議論もある中で、時代から外れている話だとは分かりますが、本質的に仕事とは生きていくための営みなことは間違いないという感覚で書きたいと思います。

この仕事の中でより大きな「報酬」(例えばこの業界で言えば高収入)を得ようと思ったら、“戦う気の長さ”が大事なのではないかと感じます。

例えば僕の過去を思い返してもそうなので、意外と多いと思うのですが、成功を夢見て起業した人なども、深層心理では「オレが起業したら即うまくいって、たくさん取材きて、1年ぐらいで大金持ちになって、、、」みたいなことを真剣に考えています。深層心理では。

でも過去見てきた感覚でいうと、だいたい一定の成功を納めるために5年ぐらいかかっています。おそらく今取材受けやすい企業やよく出ている社長の方々は5年前ぐらいに今取材を受けている取り組みを始めたか、起業したかという方が結構多いはずです。

それよりも先に結果が出ている場合は、もともと注目度が高かったか、奇跡が起こったパターンでしょう。
そして「じゃあオレは奇跡を起こせるんだ!」と思ったら大間違い。奇跡は奇跡的に起こりません。

だからビジネス的には5年ぐらい(さらに大きな結果を望むなら10年)、結果が出るまで続けることが勝ちパターンであると感じます。その前に“結果が出た雰囲気”を出していてもそれは大した結果ではありません。“方向性を正しく保ちながら5年”この今から計算するには少しだけ気の長い戦いを続けるにはやはり“戦う気の長さ”が大事です。

僕はこの業界に入って5年。かりんとを始めてから今月でも4年です。

かりんとを始める前に同じように“勝負に出る”オーナーから「金持ちになるには3年かかる」と言われました。
これは今でも心に強く残る話で、3年でオーナーにはとりあえずそこそこの収入をプレゼントできたかもしれません。(まだまだですが)
で、僕も収入としてはありがたいことに、そこそこ上向いてきました最近。

でもまだまだ、“お金持ち”というお金持ちにはなれていません。
状況だけは少し良くなってきたので、きっとこの4年目、5年目の働きでまた変わってくるのでしょう。
そして、かりんとグループもまだ5年目も迎えていないのですから、これからなのでしょう。

そう考えるとまだまだやることが沢山ありすぎて、途方も無い気持ちにもなるし、ワクワクしたりもします。

風俗業界、ナイトワーク業界に初めて入ってくる方でよくありがちなパターンとして、

最初の1ヶ月目、仕事を簡単だと思って入ってくると、あまりの自分の思い通りのいかなさ。下っ端加減に絶望します。

3ヶ月〜6ヶ月目、思っていた収入(妄想の中では月50万円とか100万円とか)と自分の収入の違いに絶望します。

1年目、2年目、「もう◯年経った」と思いながら思ったよりも前に進んでいないことに絶望します。

3年目ぐらい、同じように「3年経ったのに」と思いながら“理想の自分”になれていないことに絶望します。

(僕も近しい感覚を抱きながら風俗業界で働いてきましたが)
それでも、厳しくいうとその感覚は「甘い」。
甘すぎます。

そこまで仕事で高い報酬を得るということは甘いことではありません。
4年目を超えてついに5年目に突入する僕のかりんと人生の経験では、その気持ちを超えて“ここから”です。本質的に楽しいのもきっとここからです。

まだ先を見たことがない僕にとっても“ここから”です。

僕は凡人だから、大昔だったらマンモスに飛び乗ることもできなかっただろうし、頭のいい罠を仕掛けることも、立体機動装置を発明することも、できなかったでしょう。

とにかく正攻法。努力で乗り越えるなら、“勝てるまで戦う”という“戦う気の長さ”が本当に大切になってくるでしょう。

(もちろん“大きな仕事”“大きな報酬”が全てではないということは分かっていますが)
そこに賭けられないなら、“成功したい”とか“お金持ちになりたい”とか、言わない方がいいと思います。
夢(妄想)を追いかけるだけで、イタイ大人が出来上がります。

それぐらい、考えてみた方がいいかもしれません。

ではでは。
 

お仕事のお誘い、ご飯・お茶のお誘い、取材等のご連絡は下記へお願いします。

mailアットnishiyama.work

↓↓興味ある方はこちらもよければ。↓↓ 

「風俗の社窓から」の内側 | 赤坂のにしやま | note

何と比べて「順調」ですか?という話。

10日を過ぎてくるといつもなんとなく、各店の月予測を共有するタイミングになります。今月の調子はどうなのか。周りの状況はどうか。どれぐらいが今月の売上着地になりそうなのか。

予測ないまま終わってみたら、結構悲惨な結果でした〜。ってなったら辛いのでやっぱり予想をするっていうことは心の準備にもなって大事です。
調子が悪いなら、もちろん市況もありますが一応良い結果を目指して、月後半に向けた現状の改善を行うことも必要です。

この報告が意外と気になるところで、「順調です」とか「先月より落ちています」とか共有し合うわけですが、この時の「順調です」が一番気になります。

何をもって「順調」なのか。比較しているのは、目標は何なのか。
この時適切な目標数値に向けて言っているのか、それとも“大きく落ちてないから順調”なのか。
この違いは大きなものだと思います。

もちろんこう単純に見ると、目標数値を高く掲げないとダメじゃないか!と思うのですが、中で店を回していると疲労と相まって大きく落ちていないから(怒られないから)「順調だ」と思いがちになります。

今のグループ状況だと、本当に潰れるほど状況悪くならなければ、特に店長・スタッフ陣もお給料下がったり生活できなくなることなんて無いですし、要は自分のお給料にある程度“満足”してしまったら頑張る必要が無くなってしまうのです。

やはり“事業を伸ばそう”という行動には少なからず負荷がかかるので、その圧力と倦怠感を跳ね返して、高い目標に向かうということは“辛い”ことです。
ただ、その“辛さ”を踏ん張らないとお店は伸びないどころか停滞・減速します。
たとえ僕たちが頑張らなくても、他店も同時に“頑張っている”のでその場合、相対的に僕たちは負けてしまいます。

何をもって「順調」だと思うのか。もう一度、見直してみたいものです。

ではでは。
 

お仕事のお誘い、ご飯・お茶のお誘い、取材等のご連絡は下記へお願いします。

mailアットnishiyama.work

↓↓興味ある方はこちらもよければ。↓↓ 

「風俗の社窓から」の内側 | 赤坂のにしやま | note