風俗の社窓から

風俗経営者にしやまのコラム・日記・雑記。お店のこと、今の業界のこと、風俗の未来のこと、色々考えてみてます。

新しい都市における風俗の“コンテンツ化”という話。

消費されずに愛されるには、魅力を高め続けなければいけないのだと思います。
これは人としてもそうですし、もちろん会社、お店としてもそうだろうな、と。

その“魅力”って実際のところ何?って話なのですが、突き詰めるとこの“魅力”というのは“コンテンツとしての面白さ”と置き換えられるのかなと、さっき思いました(笑)

今日は定期的に購読しているWIREDの新刊が出たんです。

コレ↓↓ 

今回の大テーマは“都市とコンテンツ”なのですが、風俗も都市と縁の深いビジネスだと思っています。まぁ風俗をベースに都市計画が練られることがまず無いだろうなっていうのがちょっと残念なんですけどね。

“新しい都市”において風俗はどんどんコンテンツとして消費されるビジネスモデルに変わってきています。
表現が正しいかは分かりませんが、モバイル化しているといった方がいいでしょうか。 
今までは色町、花街として歓楽街へ人を集めるという店舗型のビジネスモデルだった風俗が、2,000年代以降はマンション型からさらにホテルへ派遣する風俗へ、そして近年はホテル・繁華街近くにあるレンタルルーム・そして自宅へも派遣するデリバリー型の隆盛など、どんどん手元にというか、お客様の活動範囲に近づいています。

アイドル⇒会いに行けるアイドル⇒会いに来ちゃうアイドル的な近さですね。

そして今後東京においては確実に“3つのこと”を中心に業界地図が変わっていくと思うんです。

1.色町、花街の衰退
2.ビジネス街、ホテル街を中心として地域密着型の短距離派遣に集中した風俗店の“小規模化”
3.お客様の近隣ホテル、自宅派遣を中心とした巨大デリバリーグループの競争・淘汰

この3つで業界が変わっていきますね。
まず吉原に代表される色町、花街は本格的に規制されないかぎり、何らかしらの形で残っていくのは間違いないと思います。ただ、やっぱり時代の流れと風営法がありますので店舗型は現在の許可物件の衰退に合わせて、徐々に縮小していくのは仕方ないことです。たぶん縮小した後は、ホテルや元の街の雰囲気を踏襲した商業施設など、再開発が行われていくのだと思います。

2は当店もこの戦略ですね。風俗のプレイ料金のデフレ化、1店舗当たりの売り上げの減少を考えると、効率的な短距離地域密着型の店舗を多数構えて、集客人数と回転率を高めることで経営を安定させる会社が増えてくると思います。地域はビジネス街やホテル街周辺が主戦場ですね。

3は既に多数のグループで起こっているかと思いますが、大きなデリバリーグループで多数の社員とドライバーさんを抱えて、都内全域程度をカバーしていくモデルです。

これらを見ていくと、今後メインになる2・3の場合は、お客様を集客するためのコンテンツ(ネタ)が大事になってきます。
色町や店舗のような場所ありきの風俗から、お客様が“積極的に選ぶ”風俗に変化しているため、“足を運びたい理由”、“わざわざ時間をかけて呼びたい理由”をつくっていくことです。

これからの風俗は歓楽街に遊びに行くものではなく、生活圏内やその周辺で利用するものとなって場所の呪縛から解放されたものに近づくでしょう。そのためハード(店舗へ行く)からソフト(プレイやお店の雰囲気、女の子)を重視するビジネスモデルに現在も徐々に変化しています。

だから中身が大切。

“料金が安い”“何でもできる”といった、競合が出てきたらすぐに飽きられてしまうような、消費されるお店では無くて、替えの効かない、“この店だから来たい”と愛着を持っていただけるような愛されるお店になっていきたいですし、そのためにはお店を利用していただきたいタイプの人に刺さるような運営、コンテンツを作り続ける努力をしていきたいです。

その努力と変化が、魅力となり、ブランドとなり、替えの効かない店になるんでしょうね。
なんだか小難しいことを考えてしまったので、何が書きたいのか分からなくなってきましたが(笑)

そんなところです。

深い人、深い店(会社)になりたい。
ではでは。