風俗の社窓から

風俗経営者にしやまのコラム・日記・雑記。お店のこと、今の業界のこと、風俗の未来のこと、色々考えてみてます。

大体が社会全体“なんとなく”だよ。という話。

昨日から拡散が見られた「“なんとなく”風俗で・・・」という記事を見て、とてももやもやしているので思っていることを書いておきたいと思います。

記事はこち

News Up “なんとなく” 風俗で… | NHKニュース


まず、最初に言っておきたい「僕がこの記事にもやもやしていること」というのは、確かにこの記事は風俗業界で働く女性を世間一般のイメージで書いたらこの通りの結論になるんだろうと思うので、この見方自体を批判している訳ではありません。ただ、“それってあまりにも普通すぎる見解じゃない?”ということです。
むしろ普通に働いている人に「なぜ今の仕事をしているんですか?」と聞いたら大部分“なんとなく”になるだろうし、“この先に対する漠然とした不安”もみんな持っているだろうし、今の不景気かつ格差広がる日本で、「あぁ、この仕事稼げるかも」と思ったら、抜けられなくなるなんて当たり前だろうと思うのです。

だから“偏見を無くそう”とか小学生みたいな感想書いただけじゃ意味ないじゃんと。
もっとそうなりがちな社会構造とか、それが正しいことなのか正義を問う、とか。この業界も結局身体の衰えでリミットが来る業界なら、イメージは違ってもスポーツ選手と似ているから、出口戦略を考察するとか。もっと意義ある問いかけはいくらでもできると思うのです。

“共感した。今日から僕の偏見は減ったよ”みたいなそれこそ“なんとなく”な議論は何も前に進めない。NPOの支援人数も実績は認めるけど37人じゃ少なすぎる。それで実績誇ってたら、うちの店の方がまだ実績あると思うからマジクソだよ。

世間のイメージをよりフラットに変えていくには確かにまだ時間はかかる。この地道な出口支援が大事なこともよくわかる。
でもこれは風俗業界に限ったことじゃなくて。まぁ僕らは風俗業界からの発信が中心になるわけだけど。社会全体どうしようとか、これからの仕事の仕方をどうしようとか。“生活のための稼ぐ仕組み”をどうしようとかもっと広く見ながら、風俗どうのじゃなくてその人の人生どうすると思って真剣に考え合わなきゃいけないと思うのです。

その線路の途中に、うちの店とか風俗の仕事とかあって、結局いい具合にこの風俗業界の仕事を利用してくれたらいいだけだと、思った今日この頃。

考えろよメディア。頑張れよNPO。そしてもっと頑張れオレ達業界人。

ではでは。
 

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