風俗の社窓から

風俗経営者にしやまのコラム・日記・雑記。お店のこと、今の業界のこと、風俗の未来のこと、色々考えてみてます。

昔、風俗の面接に落ちたとき。という話。

スタッフ候補の方との面接は僕も一番緊張しつつ楽しみな仕事です。これからどんな方がスタッフになっていくのか、話を聞きながらうちのグループが合っているのかも見極めなければいけません。

よくあるパターンで風俗に入れば一攫千金的な考えの方もいるのですが、まぁ現実そんなことは無く、逆に自分の実力を高めていかなければ、ちゃんと稼げるようにはならない難しさもあります。その現実と、相手の人生プランと、どの程度すり合わせられるかなぁといつも考えます。

スタッフ面談がある度に、僕はあることを思い出します。
この業界に入ったのは26歳の時なのですが、実は、23歳の時にある大手風俗グループの面接に落ちているんです。僕。

その時の面接官の方には今も感謝しています。
当時の僕は本当に風俗業界を甘く見ていまして、それこそ今面接に甘い考え方で来る方がいても責めることはできないぐらい甘ちゃんでした。
当時自分の会社を設立する目標があった僕は、本当に半年間ぐらいちょろっと働けばある程度まとまったお金ができるんじゃないかと考えて、風俗業界の面接を受けたんです。
(もちろん半年で数百万みたいなことは考えませんでしたが、例えば月50万ぐらい稼げるようになれば、その後の会社設立余裕じゃん!みたいな)

面接に行ったのは当時飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大していた現在の大手グループです。
そこの、おそらくマネージャーさんなのかな。上役の方に面接していただきました。
そしたら、僕のたたずまいを見てその方が真っ先に言ったんですね。

「君、何年この業界やる気ある?」

ドキッ!とした僕はまさか半年ぐらいちょろっと、、、とも言えず、「まだ漠然としていて分かりません」としか言えませんでした。
そしたら、

「うちが君を育てる労力も考えるとして、2~3年絶対働くと契約してもらう。もしその間に君が辞めたらペナルティがある。・・・と言ったら君は働く?」

と言われて、相手の本気さにハッとした僕は、

「すみません、本当になめていました。申し訳ありません」

としか言えず、辞退しました。
その後面接官の方が言ってくださったんです。

「君はまだ若いから、その感じで中途半端な店に行ったらどこでも採用すると思う。でもそれが君の人生に役立つかはわからない。君の眼はまだ死んでない。風俗に来ちゃダメだよ」

と。未だに僕の眼は死んでないと思いますし(笑)、その面接官の方の眼も決して死んでおらず、むしろ真剣そのものだったんですが、僕はその面接で風俗業界を甘く見ないようになりました。甘く見ずにすみました。本当に感謝しています。

その後風俗業界に入るときも、この経験が頭をよぎって、「しっかり良い仕事をしよう」と思って業界に入ってこれたんです。

僕はこの面接官の方と、前職に採用されるときに面接して頂いた先輩店長の面接は絶対にこれからも忘れません。

今、スタッフ面接のラッシュです。風俗面接で人生を変えて頂いた僕も、誰かの人生の一助になれるでしょうか。
とにかく真剣に向き合っていきたいものです。
 
ではでは。

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